みなさま、おはようございます。
もう年の瀬ですね。
昨日のお話です。
様奥のおばあさんが亡くなったので、今年は餅つきをしなかった。
子どもが楽しみにしていたのが可哀そうになり、何か代わりになることが無いかなと考えていた。
ちょうど、年末大掃除(断捨離)をしていて、たまたま見つけた「たこ焼き器」。
山善さんのたこ焼き器で、一度に18個焼けるもの。
これは、私と様奥の結婚式二次会のビンゴ大会景品として少し多めに買っていたもので、今まで使わずにずっとしまい込んでいたものだ。
たまたま見つけた。
よし、これでいこう。
子どもの心と笑顔を鷲掴み・・・できるかな。
様奥に話すと賛成してくれた。
よし、今日の夜は「たこパ」だ。
しかし、ここ数日の寝不足のせいか、葬儀後の疲れのせいか、頭と肩が痛い。ついでに背中も痛い。
おっさん、絶不調。とにかく寝たい。
たこ焼き器を見つけて心躍ったものの、肝心の体がついてこない。
しかも、年末の買い出しをするから一緒に来てと言う様奥。
調子が悪いので運転は様奥にお願いし、後部座席に子どもと一緒に座った。
途中、ラジオから中華料理についての話が流れてきた。
それを聴いていた様奥と子どもが「わー、中華料理おいしそー」とかなんとか言ってる。揚げ物をするときの油の音まで流れてきてる。
絶不調の私にとっては、その言葉自体受け付けられず「うげー」ってなりながら耐えていた。
行ったスーパーには、たこ焼きを売っているコーナーが常設されていて、子どもと来た時はいつも買っている。子どももそれを楽しみにしている。
駐車場に着いたとき、子どもが「たこ焼き買いたい」と当然言うのだが、様奥と私とで「うん。今日は買わないよ」と優しくなだめた。
帰宅してからは少し仮眠をとらせてもらい、肩の痛みと背中の痛み以外は解消された。
よし、これならいける。
キッチンに行くと、
「子どもが楽しみにしてるから、もう絶対してあげんといけんけど、出来そう?」と言う様奥。
私「え、たこ焼きするの、子どもに話したん?」
様奥「だって、粉とかたことか買ようるところ見られとるんじゃもん。気づくじゃろ」
ああ、そういうところ、ちゃっかり見てるんだね。
「うん、もう大丈夫」と返答して、たこ焼き器を箱から出して準備した。
子どもが見に来て「なにそれ?」と聞くので、「うん、これはね、自分で焼くやつなんよ」と話した途端、子どもが目を輝かせた。
ああ、そうか。
自分で焼くのではなく普通のごはんのように、様奥が作ってくれて皿に盛ってあるのを食べるのだと思ってたんだな。
ああ・・・これこれ、コレ見たかったんよ、この表情。
しんどくても、やろうと思ってよかった。
こういう表情を見たときに親の満足感も爆上がりする。
そこで本題。
「丸く収まる」
たこ焼きを焼くとき、プレートに生地を流し込む。
丸いところだけにではなく、結構大胆に全体に流し込む。
その上から刻みキャベツ、ねぎ、たこ、紅ショウガ(子どもが食べるところ以外)、をばら撒く。
焼けてきて生地を返してクルクルしてると、丸いところ以外に流していた生地も一緒に巻き込まれていく。
最初は「はみご」になっていた生地までがクルクルと丸め取られていき、最後にはきれいな丸になっている。
その様を見て、ふとある言葉が頭をよぎった。
「丸く収まる」
最初は収拾がつかない状態でも、そのうちだんだんと形になり、最後はきれいに収まっている。
竹串で生地を返している様奥に話すと「ふ~ん」とあんまり興味なさそうな返事が返ってきた。
あっけなく本題終了。
子どもに竹串の使い方を教えると結構上手にやっている。
好きこそものの上手なれってやつなんかな。
いつもなら、少し食べると「もうお腹いっぱい」と言って食べなくなる子なのだが、自分で焼くのがよほど面白いのか沢山食べてくれている。
私も天かすいれたい。
私も生地流したい。
私も具をのせたい。
私がやるー。
いいね、この前のめりな感じ。
冬休みの宿題もこんな感じで前のめりに・・・って今はそれ言うのやめとこ。
親子で生地を返している様子に様奥もご機嫌で、嬉しそうに焼いている。食べている。
ところで、たこ焼きの分量について様奥が気が付いたんだけど、表示よりも水を多めにして、たまごも1個多めにしたらもっと焼きやすいかもしれない。
よほど楽しかったのか、子どもと様奥が「またすぐにでもやりたい」とか言ってるので、今度はそれでやってみよう。
なんていうか、外がカリッとして、中がふわっとするたこ焼きが焼けるような気がするんよ。
年末の家族のささやかな幸せでした。